レコードカッティングの際に使用する機材の電源ケーブルを何本か入れ替えるので、視聴&比較いたしました。
まず、壁コンセントとプレートを交換。
これはこれまでも長く愛用している
コンセントベース CB-1DB に
制振特性的に優れたA2017S航空レベルアルミ合金に、楽器などで多用される響きの美しい黄銅をハイブリッドで使用したものです。

これに変えると音の雑味がすっとなくなります。見晴らしが凄く良くなるイメージです。
制振効果から、音のダンピングがかなり良くなるので、コンプのコントロールも容易になります。帯域バランスもフラットになります。既存の壁コンセントがついている石膏ボードの
壁面はどうしても不安なので交換するとかなりの安心感です。先ずは大元からちゃんとしたいですよね。
ついでに電源コンセントも交換。 アコースティックリバイブのRTPシーリズなどにも使われているものです。これまでフルテック製のをしようしていましたが、こちらも効果絶大。コンセントプレートで見晴らしが良くなったのに加えて原音に近くなる感覚です。こちらも雑味が更になくなり、音が近くなる感じです。
位相が揃ってきて、縦の線が合ってくるような感覚です。コンセントベースの効果と相まってしっかりとした音像でシャープでこの後の電源ケーブルの効果がわかりやすくなりますね。
さて、これで準備が出来たので、いよいよ電源ケーブルの比較へ。
それぞれの電源ケーブルをADコンバーターに使用して比較。
交換しているとその時間でわからなくなってくるので、僕は先ず全部 ProToolsに録音していきました。視聴に使った音源はハイレゾのスティーリー・ダンの音源です。24bit 96kのファイルを再生して1分半ずつ録音しました。
まずはアルトフォニックスタジオのメイン機材の標準になっている
TONEFLAKE 佐藤氏に制作してもらったEVIDENCE製のものとの比較。

これはセンターの見え方が凄く良く、音が前にくるのでお気に入りです。
変な誇張や色付けもないです。標準的で安心感があります。
音楽のグルーブがよく見える。つまり、音のキレやスピードが正確に表現される良いケーブルです。これを標準と捉えて比較していきます。
POWER REFERENCE TripleC アコリバの電源ケーブルのフラッグシップモデル。

お値段も高いですがまず電源ノイズが減る。電源の良いコンディショナーを入れたような感覚です。
給電効率が良くなる事により、音のパワーが出てます。
トルマリンを使ったり、凝った素材の構造からくる、音がピュアな方向に切り替わります。
同社の超低周波発生装置RR-777を使った時のような方向性でホント生の演奏に近くなる方向。好きなケーブルなので肝のところに使いたいです。ケーブル自体が硬いので取り回しが難点ですが。
パワーとナチュラルな傾向がホント大好きです。
クローズドリムショットの音が上に伸びて聴こえます。それに付随するリバーブも見えやすい。重心が低くなり安定する、音楽全体のレンジが広がる。マスタリングで全体の音像がナチュラルに広がった感じですね。空気感が見えて来ます。一つずつの音の情報量が増えていく。非常に現代のハイサンプルのDAWの制作環境にあった音です。
最後にパープルのシースが高級感のあるこちら。

ACOUSTIC REVIVE POWRER STANDARD8800です。
これは最初、聴いたときはキックの押し出しやスピード感が変わった。
前に出てくる感じです。そして高域も上に伸びてレンジが広がったなと思いました。全体的なイメージは先のTripleCに近いイメージ。
音の情報量が増え、高域が出た分、アタックが見えやすい。
価格も上記TripleCより安いですが、全く劣るイメージは無いです。他社のものと比較すると色付けのないですが、凄く変わったと思うはずです。同社の傾向のナチュラルに音が良くなる。原音忠実主義の音です。こういうケーブルはぱっと聴いた感じは地味に聴こえるかもしれませんが雑味がなくなり、録音物の世代が一つ若返る、マスターに近くなるので、肝となるDAWのパソコンやAD/DAコンバータなどにホントおすすめです。まさに会社名の通り、失ったものが蘇るということなんだと思います。
TripleCほどは情報量は多くはないですが、ちゃんと全ての帯域が出ています。全体の帯域が伸びて、誇張している訳ではないです。
この金額でフラッグシップモデルに近い音像が手に入るのは凄いです。
EVIDENCEが太いサウンド、こちらは原音に近くなるサウンドという感じですね。
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